もほーはん

2002年4月18日
 連続殺人の話なんで、グロテスクな表現とか底知れぬ悪意にぞっとさせられる部分もあったんですが、一番怖いなあと思ったのは、この事件の真犯人が一番最初に殺したのが実の母親で、その死体を自分の家の庭先に埋めていた、っていうことが判る最後の部分でした。その後に起こした事件の被害者も次々と庭に埋めていってるんですが、その手口の発端になったのが母親を殺した最初の殺人だったというわけで。
 作中で起きる連続殺人の犯人は一見とても頭が良く、人当たりも良い好青年です。その一方、凄まじいほどに利己的で自己顕示欲も強く、凡庸を嫌うという裏の顔を持っており、ある意味子供の持つ最もイヤな部分をそのまま残して大きくなってしまったオトナ子供のような人物なんですね。そういう面からも伺い知れる、呆れるほどの思慮のなさと残虐さの取り合わせがとても怖かったっていうんですかね。うまくいえないんですが。
 それまでは普通に読めてたんですけど、そこ読んでしまった後はなんとなくトイレに行くのも怖かったりして(笑)。子供かっつーの。

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